社会不適合者のぼくがラクに生きていけるようになった理由Vol.4|夢だった海外放浪の旅 人生の価値観を変えた出会い編その1

社会不適合者のぼくがラクに生きていけるようになった理由Vol.4|夢だった海外放浪の旅 人生の価値観を変えた出会い編その1
らふ男

どうも!らふ男です!

前回は海外を放浪中にあった衝撃の出来事についてお話ししてきました。

今回は海外で出会った人の中で僕の人生を変えてくれた人たちについてお話ししていきます。

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目次

人生の価値観が変わった出会い

折り紙のツルから始まった交流

放浪の旅の行き先は先進国だけではなく金銭的に貧しい人たちが暮らす国も多くありました。

この出会いは東南アジアのある国で食事をしている時のことです。

折り紙のツルがきっかけでした。


ある日のお昼、屋台がいくつか並んでいて簡易的なテーブルと日除けのある席で食事をしていました。

ご飯を食べていると8〜10歳くらいの少年が近寄ってきて「プリーズ、マネー」と手をこちらに向けながら言ってきました。

この国に入ってから良くある光景、それまでも小銭をあげたりあげなかったりしていました。

ちょうど小銭がポケットにあったので少年に渡すと「カム フロム?」と質問してきたので「ジャパン」と答えました。

「ピカチュウ?」


そこからお互い身振り手振りで15分くらい会話してみました。

英語がそこまで通じなかったので1つの会話をするのにすごく時間がかかりました。

話をまとめると「家族みんなお金がなく、子供の自分が物乞いをした方がお金がもらえやすい」「兄弟は3人いて自分が長男」「日本のアニメが好きで、夢は日本に行ってアニメを観ること」

一通り話をして少しですけどお金を渡そうとすると「プリーズ、ジャパン」と。

???

「日本が欲しい?」「日本に連れて行って欲しい?」「お金の言い間違い?」「日本円が欲しい?」

少年はまた手をこちらに向けてきましたが、手のひらを横にして握手する形になっていました。

握手をしながら僕は考えました。

「この子が今一番喜ぶことはなんだろう・・・やっぱり生きていくのに必要なお金を渡すのがいいのかな・・・」

目線を横に逸らすとテーブルの横に紙ナプキンが置いてありました。


僕はなぜか紙ナプキンを1枚取って正方形に切って折り紙を折り始めました。

自分でもどうしてかわからないけど、そうしてあげたいと思いました。

折り紙をしている間、少年は僕の手元をずっと見てたまに目が合うとこっちが照れるくらいの笑顔を見せてきました。

数分後折り紙のツルが完成。

ツルを渡すとこちらを見ながら両手を広げて鳥は羽ばたくような動きをしました。

「これって鳥?」と言われた気がしたので「イエス!」と答えました。

そして「バード」と。

その子は理解したのか楽しそうに「バード」と何回も言いました。


その後急にその子はどっかに行ってしまいました。

お金も渡してあげた方がよかったかなと考えていると少年が戻ってきました。

数人の少年たちを連れて。

「プリーズ!」

少年たちはツルを指差しました。

まさかこんなことになるとは笑


今まででこんなにツルを折ったことはありません。

でもツルをもらった少年たちは嬉しそうにしていました。


人数分のツルを折り終わるころに最初の少年の父親がやってきました。

手には一本ずつラミネートされた薔薇の束を抱えて。

父親はそのバラを売って生計を立てているんだとすぐにわかりました。


最初は少年に対して怒った感じで話していましたが少年が話すと表情が柔らかくなりました。

父親がこちらを見て薔薇を左腕で抱え、右手を差し出し「サンキュー」と一言。

父親が少年に何かを伝えると少年は僕の腕を掴んで引っ張りました。

どこかに連れていきたいようだったので、お店の会計を終わらせ一緒に行くことにしました。


父親と少年たちと僕の一行は5分ほど歩くと、いわゆるスラム街につきました。

とたん屋根とボロボロの建具で作られた家が建ち並んでいて、その中の一軒が彼らの家でした。

他の少年たちは「サンキュー」と行ってそれぞれの家に帰って行きました。


父親に家に招かれ僕は「サンキュー」と言って入らせてもらいました。

臭い・・・これが正直な感想です。

家には母親がいて父親と話をすると「ハロー」と。

少年の弟たちもいて母親の陰に隠れていました。

父親に指差された場所に座ると少年が母親にツルを見せながら話していました。

母親も最初は困った表情をしていましたが、最後には少年の頭を撫でていました。


父親は部屋の奥行き戻ってくるとウイスキーの瓶を持っていました。

ラベルがボロボロで燻んだ瓶でした。

母親が2つお椀のようなプラスチックの食器を持ってきて父親はそこにウイスキーを注いで僕に渡しました。

乾杯。


父親も母親も少年と同じくらいの英語しか話せず、ゆっくりと簡単な言葉と身振り手振りで会話をしました。

「薔薇を観光客に売って生活をしているがその日の食事代にもならないことがある」

「近所のお店から残飯をもらう」

「最初の少年と弟の1人は自分たちの子供、1人は少年の従兄弟で親は亡くなっている、もう一人の弟は母親が観光客相手に仕事をしてできた子供」

僕はなんて言ったらいいのかわからなくなりました。

本当にこんな世界があるのか・・・



困った顔をしていることに気づいた父親が「ソーリー」と。

そして「ユー ルック ミー マン サンキュー」

少年を膝に座らせ抱きしめながら言いました。

「人として見てくれたありがとう」

乾杯。

僕は彼らを見ることができず目線を下に向けるとウイスキーの瓶が目に入りました。

どうしてラベルがボロボロ?瓶が燻んでいる?

きっと彼らにとって精一杯の歓迎なんだ。


何かお礼をしなきゃ。

思いつくのは「お金」・・・。

ポケットに手を入れようとすると父親が「ユー フレンド、ノー カスタマー」

自分がすごく惨めな人間に感じました。

僕はこの人たちをちゃんと見ていたのか? 何を求めているのか知ろうとしていたのか?


母親が他の子供たちを呼んで僕の周りに座らせました。

そして「ハロー」と言いながら手をこちらに向けました。

僕も「ハロー」と言って握手。

暖かいなぁ・・・


今彼らがどう生活しているのかはわかりません。

元気でいてくれたら嬉しい。

旅で出会った人との関わり方を変えてくれた家族の話でした。


路上でギターを弾いて出会った優しい女性2人と彼女たちを差別する人たち

僕はギターを持って旅をしていました。

めっちゃ重いし、荷物になるけど音楽好きの端くれ。

旅をしながら路上でギターを弾くってなんかかっこよくないですか?

この出会いはギターを弾いている時に出会ったまだ1歳にも満たない子供を抱えた女性2人との出会いの話。


ギターはまぁ弾けるかなくらいのレベル、しかも日本の曲ばっかり。

海外の路上で弾いていても誰も聴いてはくれません笑

尾崎豊の「卒業」を歌っていると女性2人が僕前に座りました。

2人とも年は17〜18歳?、そして2人とも子供を抱えて。


曲が終わると子供を抱えながら拍手してくれました。

「どこの国の人?」

「日本だよ」

「今のは日本の曲?」

「そう。 よかった?」

「んーわからないけどよかったよ笑」

正直な子達だ笑

彼女たちの子供を抱っこさせてもらいながら話をするとこんな感じでした。

「地元を家出してこの街に来た」「観光客や金持ちの相手して生活をしている」「子供はその時にできて父親はわからない」

結構ディープな話だど思うけど彼女たちは楽しそうに話していました。

話していると僕が抱っこしていた子供からプーンと匂いが。

オシメをしていない。

すると彼女たちが「ごめんねー笑 あなたの抱っこが気持ちよくてリラックスしすぎたみたい笑」

そういうと子供を抱き上げました。

そして僕にかかった所を彼女が着ていたシャツの裾で拭いてくれました。

「大丈夫だよ笑 懐いてくれたならよかったよ笑 でもオシメはしないの?」

「オシメ買うお金がないんだよね。 本当はミルクとかも買ってあげたいんだけどさ」

そう言われてしまっては・・・。

「よかったらオシメとミルク買いに行こうか?」

彼女たちはびっくりしながら

「本当!? ありがとう!」

正直でいい子達だ。


みんなで近くにあるスーパーに行くことになりました。

その国は治安が少し悪くスーパーに入るにもボディチェックと身分証が必要でした。

僕が先に入って彼女たちを待っていると怒鳴り声が。

警備員が彼女たちを追い返そうとしていました。

彼女たちは身分証を持っていましたが服や髪がボロボロだったのがダメだったようです。

僕は警備員に「彼女たちは僕の友達だよ。僕がOKだったから彼女だちもOKだよね?」と伝えると警備員は渋々中に入れてくれました。

「私たちここに入るの初めてなの! 入れてくれないと思ってた笑」

そういうことか笑


スーパーの中を歩いていると他のお客さんたちは僕たちを避けながら歩いていました。

まぁそうなるよな・・・

けど彼女たちが楽しそうにしていたので気にしないことにしました。


オムツとミルクを買い終わり、僕も彼女たちもお腹が空いたのでフードコートでフライドチキンを食べることになりました。

フードコートについて注文をしているし店内で食べることを伝えると「外で食べない?」と彼女たちから言われました。

外で食べたい気分なのかな?

「OK」

僕は店員にそう伝え近くの席で待つことにしました。


僕は席に座りましたが彼女たちは座ろうとしませんでした。

「どうしたの? 座って待ってたらいいじゃん。 子供を抱っこしてたし疲れたでしょ?」

「いいの。 ここで待ってる」

僕は不思議でしたが疲れていると思ったので少し無理やり座らせました。

これが失敗だった・・・


彼女たちは座ってからずっと周りをキョロキョロしていて落ち着かない様子でした。

僕は初めてのスーパーで見ているだけかなと思って、お店の中を見ていると突然ガタン!と音がしました。

近くを通りかかった男が彼女の座っている椅子を蹴り上げ、彼女が椅子から落ちる瞬間でした。

子供が下敷きにならないように庇いながら倒れ、もう1人の子が駆け寄りました。

僕は「何をするんだ!」と言いましたが、その男が何かを言いながら笑ってそこから離れようとしました。

捕まえようとしましたが彼女たちに掴まれ「大丈夫だから。 気にしないで」と。

他の客も見て見ぬふり、むしろその男によくやったと思っているようでした。

そういうことか・・・。

彼女たちが座らなかったのは、自分たちよりも裕福な人たちがそれを許さないと知っていたから。

「ごめん無理に座らせて。 どこか痛めてない?」

「本当に気にしないで。あなたは悪くない。ちょっと痛いだけだよ」

そう言い終わると頼んでいたフライドチキンが出来上がって店員が商品を持ってきました。

「行きましょ」

彼女に腕を掴まれフードコートを出ました。

僕らが出たのを見て清掃員がすぐ僕たちが座っていた椅子やテーブルを掃除し始めるのが見えました。


外に出ると彼女たちはスーパーであったことが無かったかのように笑顔になっていました。

「どこで食べる?」を聞くと「あそこで食べよう」彼女たちが指さしたのは花壇でした。

近くにベンチもあったけど、僕は彼女たちに従いました。

花壇まで歩くと羽織っていたボタンシャツを脱ぎ、花壇に敷いて「ここに座って」と言われました。

彼女たちは地べたに座りました。


その光景を見て僕はスーパーでの一連の出来事を思い出しました。

服装で入店を拒否する、座ることさえ許さない、汚いモノを見るような目。

そして今彼女たちがしてくれていること。

彼女たちは優しい、そして強い。


僕は敷いてくれたシャツを持って汚れを払い彼女に返し、一緒に地べたに座りました。

彼女たちは少しびっくりしましたが「レッツ パーティー!」と言い買ったフライドチキンを一緒に食べました。

食べながらいろんなことを話しました。

彼女たちの夢や僕の日本での生活、本当に楽しい時間でした。


全部食べ終わり話もひと段落し、ゴミをまとめて捨てに行こうとしました。

「ちょっと待って! これ持って帰ってもいい?」

「これ持って帰るの?」

「チキンの骨に味が残ってるの。 持って帰っても楽しめる」

もうなんて言っていいのか・・・。


「フライドチキン美味しかった! オムツとミルクもありがとう!!」

「元気でね! 僕も楽しかったよ!」

そう言って別れました。


彼女たちと別れて少しすると「ちょっと待って!」とさっきの彼女たちに呼び止められました。

「どうしたの?」

「私たちあなたからミルクやオムツを買ってもらって優しくしてもらったのに何もお返しできていないの。何かできることない?」

見返りを求めていたわけじゃ無かったのですごく困りました。

「そう言われても・・・。楽しい時間だったし満足してるよ」

「もし・・・いいならだけど、私たち女性だよ。お返しするのはこれくらいしかできない。でも私たち汚いよね。」

「君たちは汚くない! それにそういうつもりで一緒に買い物したりご飯を食べてたんじゃないよ。楽しかったからそれでいいんだよ!」

彼女たちは何かお返しをするまで帰してくれなそうでした。

「じゃあ一緒に写真撮ってもらってもいい?」

「写真?そんなのでいいの?」

「うん! それがいい!」

彼女たちは渋々理解してくれました。


近くにいた人に持っていたデジカメを渡して彼女たちと一緒に撮って欲しいと伝えました。

「どうして彼女たちと?」

そういう目でしながら写真を撮っていましたが、気にすらなりませんでした。

少しは彼女たちのように強くなった気がしました。


まとめ|自分は他人をちゃんと関われているのかを考えさせられた

長くなってしまったので「人生の価値観を変えた出会い編」はまた続きを書こうかと思います。

これでも多少話を省略したつもりですが、伝わるように書こうとするとどうしても長くなってしまいますね。


この記事で伝えたいことは、他人とちゃんと関われているのかをバラを売っている一家と女性2人と出会って考えさせられたということです。

住む国が違えば文化も違う、現実問題として生活レベルも違いますが彼らとどう関わるのかは自分の気持ち次第です。

その場限りのお金を渡すことが偽善なんじゃないかと今でも思うことがあります。

偽善ならしないほうがいいのかもしれない、そう思うこともあります。

ただ「世界中の誰もが今日1日を幸せに生きるために頑張っているなら、今日が幸せになる何かがあればいいじゃないか」と今は思います。


幸運なことに日本に住んでいれば生活はある程度保障されています。

でも明日のことなんて誰にもわからないですよね。

僕は彼らとの出会いが今になって「今日会う人と正面から向き合って大切する」行動につながった気がします。

それは社会人になってからの僕の中での行動原理になり、お客さんからも信頼を得られたんじゃないかなと勝手に思っています。


続きはまた今度。

読んでくれてありがとうございます。


らふ男はれ美

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プロフィール

この記事を書いた人
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〜らふ男〜


特徴:髭
国内や海外を放浪したり、気になったらすぐにやりたくなっちゃう落ち着きないマン。
・経歴
不動産10年
個人事業7年
・資格
宅地建物取引士
ITパスポート
ビジネス実務マナー検定
普通自動車免許

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〜はれ美〜


特徴:茶色い眼、体が柔らかい
2022年に東京から仙台へ移住。
新しいものやこと、わいわいすることが大好き。
・経歴
ワインバル勤務12年(店長3年)
・資格
MOSエキスパート(word、excel)
普通自動車免許

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